『百花繚乱』

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪は全ての競技日程を終了、17日間にわたり熱戦を繰り広げた雪と氷の祭典が25日(2月)に幕を閉じた。

大会は冬季五輪史上最多の92ヵ国・地域からは約2,900人が参加し、7競技102種目で熱戦が展開した。
日本は総勢269人・選手124人の選手団は金4・銀5・銅4、計13個のメダルを獲得、総数で冬季最多だった1998年の長野大会の10個を上回り、特に女性や10代の若い人達の活躍が目立った。

 忍耐・健気(けなげ)さ・屈しない心・人知れぬ努力・大会前の負傷・過去の失敗や屈辱、全てを糧にした日本選手達の活躍が心にしみる!
特にパシュート(団体追い抜き)競技チームの高木菜那・美帆姉妹、菊池彩花、佐藤綾乃各選手達はナショナルチームとして1年の300日以上を合宿所で一緒に過ごしている。
一糸乱れのないスケーティングとチームワークの勝利である。

 その上、高木姉妹は2人で5個のメダルを獲得している。 又、美帆選手は休む間もなくアムステルダムの世界スピード選手権(世界オールラウンド選手権)に出場している。
500m・1,500m・3000m・5,000mの4種目計1万mを2日で滑る過酷なレースである。  しかし、美帆選手は平昌五輪1,500m金メダリストのライバル、イレイン・ブスト選手(オランダ)を破り雪辱を果たした。
その結果、過去6度優勝のブスト選手を破り、アイスクイーン(総合女王)に輝いた。オールラウンドの世界一を決める伝統の大会で、これまで日本選手が優勝したことはない。
 世界スピード選手権のタイトルはオリンピックの金メダル以上に重く、価値が高いといわれている。

 一方、女子500mスピードスケートで悲願の金メダルに輝いた小平奈緒選手はライバルとして競い合ってきた銀メダルであった韓国の李相花選手が泣き崩れそうになるのを抱きかかえ尊敬を込めて「チャレッソ(韓国語でよくやった)、たくさんのプレッシャーの中でよくやったね」と語りかけた。二人は同じアジア勢で小平選手が3歳上、リンク外では食事をしたり、お互いの母国語を教え合ったり、また、李選手の自宅に小平選手が遊びに行ったこともあったという。 「五輪ならではの感動的なシーン」だった。
「国のトップ同士は仲が悪いが、日本人の魂を示してくれた」との声もある。

 大会前、主将である小平選手は日本選手団の「テーマ」を『百花繚乱』と表現していた。
 大会終了後「たくさんの競技で、きれいな花を咲かせてくれた。・・・」としめくくっている。

 その外、どの競技にもドラマがあり感動があった。
 そして、心揺さぶる演技で金銀のメダルを得た羽生結弦・宇野昌磨の両選手も忘れてはなるまい!
特に羽生選手は66年ぶりの五輪2連覇をなしとげた。また羽生選手と同じコーチのもと共に研鑽(けんさん)を積んだスペイン代表銅メダルのハビエル選手は26歳にして、これが最後の五輪と演技に臨(のぞ)んだ。

 一方、ジャンプのレジェンド葛西選手は45歳にして4年後の五輪に出ると宣言している。
年齢との向き合い方は一様ではない。アスリートでなくとも、また、年齢がずっと上でもそれは同じだろう。

65歳以上を一律に高齢者とみるのは現実的でなくなってきた。政府が高齢社会対策大綱で示した認識である。
健康で勤労意欲の高い65歳以上の人は確かに増えた。 がそうでない人もいる。 人それぞれに自分なりの年相応の生き方がある。(読売新聞・よみうり寸評より一部抜粋)

ここでふと思い出したことがある。松下幸之助氏(松下電器:後のパナソニックの創業者)の座右の銘である。
   ”日に新たなる活動を続ける限り
       青春は永遠にその人のものである!!”

とするならば葛西選手は16歳時(1988年)より日本代表として国際大会に出場、1992年アルベールビル・オリンピックに19歳で初出場。以来リレハンメル・長野・ソルトレイクシティ・トリノ・バンクーバー・ソチ・平昌と史上最多計8回の冬季オリンピックに出場している。
そして4年後の五輪にも出るという。とするならば葛西選手にとって「青春まっただなか」ではないだろうか。
それに引き換え、ハビエル選手の青春は終わったということか?

   ”青春とは人生のある期間ではなく
       心の持ち方をいう! (サミエル・ウルマン)”

ならば10年・20年・30年、久し振りに逢って一言、二言、話すだけで一瞬にして懐かしい高校時代のあの頃に戻ってしまう。
 同窓会もまた、青春を感じる大切な場ではないかと!     これ、俺のこじつけ  !

 尚、本年の総会は再興30周年記念総会となります。
懇親会には記念イベントとして世界的クロースアップマジシャンの第一人者 前田知洋氏の出演が確定しております。
ぜひともお出かけ下さい!
またご家族さまに限り(含む子供さん)無料ご招待致します。 (詳細は同窓会ニュースに掲載します)

                              平成30年3月20日
                               港工同窓会会長
                                前田 武男