令和6年 会長挨拶


『吉良日(きっしんりょうじつ)』 


 皆さんに贈る今年の干支(えと)にちなむおめでたい言葉を
さがしていたところ、上記の四文字熟語に出逢いました。
その意味は、めでたい日、良い日どちらも良いことがあり、
めでたい日ということで、謹賀新年にも通じる言葉だそうです。


 あらためまして、明けましておめでとうございます。
今年は辰年、それも甲辰(きのえたつ)で陰陽五行説によると
「甲」は草木の成長を表す意味があり、植物が成長するように
どんどん勢いを増して増えていくという意味があります。
そのため2024年辰年は昨年まで努力してきたことが実を
結んで成就する年、また辰年にさらなる努力をすることで、
成功にスピード感を持って近づける年となります。


 2023年卯年は準備の年でしたが、本年はその準備した
結果が実を結ぶ年となるそうです。
十二支の五番目干支である辰は、一般には龍と書き「タツ」
または「リュウ」と呼ばれています。
 私は京都が好きで「コロナ」前でしたが毎年訪れていました。
多い年には3回ほど。ちなみに1月は伏見稲荷に初詣で、春には
梅や桜で嵯峨野(さがの)、秋には紅葉の嵐山、話はちょっと
横道にそれますが、渡月橋を渡り南側の川沿いを上流に進むと
櫟谷宗像(いちたにむなかた)神社があります。境内に入り山を
登っていくとやがて頂上、そこは嵐山の先峰岩田山で自然公園と
なっており、「モンキーパーク」があります。
そこには、子ざるを含め約200頭のニホンザルが野生の状態で
暮らしています。野生のサルが走り回ったり、毛づくろいしたりと
ありのままの様子を見ることができるほか、サルと人がお互いに
安全な信頼関係を保てるよう「人間がサルに危害を加えない」
ルールが徹底された結果、サル達が人間を怖がることも攻撃する
こともなくなり、売店で買った餌を掌(てのひら)にのせて
差し出すとやさしく取っていきます。おサルさんの掌があんなに
パンのようにやわらかいとは!
また、子ザルは目がクリクリしていてとても可愛いく感じました。
 休憩所は展望台になっていて比叡山(ひえいざん)をはじめ、
京都市内を一望できます。
「京都とおサルさん」変わった取り合せなので一言。


 さて、京都には龍の付く神社(神様を祀(まつ)る)やお寺
(仏様を祀る)が多くあります。例えば天龍寺・龍安寺・龍泉寺・
龍隠寺・龍穴神社・龍神社などなど。
天龍寺法堂(はっとう)天井に「八方睨(にら)み」の鳴き龍、
龍安寺は「雲龍図」の襖(ふすま)絵などが有名です。
 鳴き龍といえば日光東照宮・薬師寺の天井にもあります。
また唐門には昇り龍(向い見て右側の柱)、降り龍(向い見て
左側の柱)に龍の彫刻があります。
これと同じような龍の彫刻が東京・上野東照宮にあり、左甚五郎
(江戸時代に活躍した伝説的な彫刻職人・代表作は日光東照宮の
眠り猫や見ざる・云わざる・聞かざるの三猿など)作で、毎度
不忍の池に水を飲みに行くという伝説があり、東照宮では「水吞み
龍」だと伝えています。


 そのほか東京近郊の成田山や鎌倉・江の島では龍神祭りが開催
されるとか。
東京で龍にもっとも縁の深い寺といえば浅草の浅草(せんそう)寺
で、東京最古といわれる寺の山号(さんごう-・-仏教の寺院名称の
前に冠する称号のこと)は金龍山です。金龍山浅草寺が正式名称と
なります。
 浅草寺で最初に龍がいるのは雷門です。雷門には金龍山の額の下に
雷門と書かれた赤い大きな「ちょうちん」の底に木彫の龍が居ます。
少しかがまないと見えないかもしれません。
仲見世を抜け宝蔵門(中門)の小舟町と記された赤ちょうちんの底
にも。
またお水舎(みずや)本堂の天井・鳥居など龍にまつわるものを
探(さが)して見ては!


最後になりますが
  「}くさんの笑顔に「」つまれて
    華やかな一年になりますように
     心よりお祈りいたします。

  
 
本年も宜しくお願い申し上げます。

港工同窓会会長
港(全)3期電力科卒
  前田 武男